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このページは、RepRapコミュニティによって用いられる用語や略語のリストです。
アルファベット
ABS
アクリロニトリル ブタジエン スチレン (Acrylonitrile Butadiene Styrene) は、3Dプリンターの材料として用いられています。 ABSによってプリントされたオブジェクトのことを、単に"ABS"と呼ぶこともしばしばあります。-> あなたのMedelにはABSを使っていますか?
ABSとして販売されているフィラメントには、他の熱可塑性樹脂と混ぜられており、通常のABSとはその特性が異なるものがあるため、注意が必要です。 ABSの融点は、通常 220-230℃ です。ただし、メーカーによっては他の熱可塑性樹脂を混合している場合があり、融点が異なる可能性があります。 ABSはアセトンに溶ける樹脂です。これをうまく使うことで、プリント物の表面のスムージングを行うことができます。
BOM
Bill of materials の略で、部品のリストを表します。例として、Mendel全体のBOMや、それぞれの部品のBOMなどが存在します。
"Book of Materials" の略であるとする場合もあります。
CAD/CAM
Computer Aided Design / Computer Aided Manufacturing の略。3Dモデリングソフトウェアを使って、部品の設計やテスト、製造の支援を行うこと。
CAE
Computer Aided Engineering の略。コンピュータによる計算を行うことで、実際に製造に入る前にその製品が性能的に問題ないかどうかを解析して検証するシステムのこと。
CNC
コンピューター数値制御 (Computer Numerical Control)
DDM
Direct Digital Manufacturing の略。最終製品と同じ材料を使用して、冶具や金型などの試作品を製造すること。また、最終製品をそのまま製造すること。
DLP
Digital Light Processing の略。DLP とは、デジタルマイクロミラーデバイスを利用する、光学 MEMS 技術を用いた映像表示システムのことを指します。この技術はDLPプロジェクターだけでなく、3Dプリンターにも用いられるようになってきており、液体樹脂をソリッドな3Dオブジェクトへと硬化させるための、光源として使われています。
DMD
直接金属積層法 (Direct Metal Deposition) の略。
DMLS
直接金属レーザー焼結法 (Direct Metal Laser Sintering) の略。
EVA
エチレン酢酸ビニル (Ethylene Vinyl Acetate) の略。RepRap初期の研究実験では、ホットグルーガンに使われる、既製品のEVAグルースティックを使用していました。グルースティックには、約85℃ で溶け始めるEVAが使われている場合が多いです。
FDM
熱溶解積層法 (Fused Deposition Modeling) の略。"Fused deposition modeling" という用語と、その略である "FDM" は 株式会社ストラタシス の商標です。同じ意味で使われている用語である Fused Filament Fabrication (FFF) は、法律的に自由に使うことのできるよう、RepRap プロジェクトのメンバーにより造られた造語です。
FFF
Fused Filament Fabrication の略。1つの材質 (プラスチック、蝋、金属等) によって構成されるフィラメントが、同じ材質の物体の上や横に積まれ、接着したり熱によって溶着することで、材料同士がしっかりと結合し、オブジェクトを生成される方法です。
Gコード
PCから配線を通じて送られるデータは、RepRapの大半を含む、ほとんどの CNC マシンでは、Gコードが使われています。 人間が直接GコードコマンドをRepRapに送ることはできますが、非常に多くの手数が必要となります。したがって、多くの人々は、数多くある CAMツールチェーン のうち、STL ファイルを読み込み、Gコードのラインをマシンに送ることのできるものを利用します。RepRapマシンの電子部品は、この送られたコマンドを読み取り、モーターをコントロールしたり、その他多くの動作を実現します。
Gコードの代替 となるシステムを開発している研究者もいます。
HIPS
耐衝撃性ポリスチレン (High Impact Polystyrene) の略。HIPSは 熱可塑性樹脂 で、3Dプリントの材料として用いられています。ABSに似た材料特性を持ち、リモネンを使うことで溶解させることができます。しかしながら、これを行うにはリモネンに24時間に浸しておく必要があります。また、HIPSには健康に害を与える ビスフェノールA (BPA) が含まれておらず、ABSやPLAよりも柔軟性に富んだ材料です。融点は 235℃ で、ヒートベッドは 105-120℃ くらいに設定しておくべきでしょう。
NEMA
アメリカ電機工業会 (National Electrical Manufacturers Association) の略。ステッピングモーターの大きさを表すために使われることの多い単語です。
- NEMA 14 - Huxley やその他のプリンターに使われている、小さめのステッピングモーターです。
- NEMA 17 - MendelやPrusa i3、その他たくさんのプリンターに使われている、大きく、よりパワフルなステッピングモーターです。
- NEMA 23 - さらに大きく、もっとパワフルなステッピングモーターです。
OBJ
オブジェクトファイルの略で、STL ファイルフォーマットの代替フォーマットです。
PEEK
ポリエーテルエーテルケトン (Polyether Ether Ketone) の略。高温の熱可塑性樹脂であり、エクストルーダーの耐熱シールドとして使われます。
PET
ポリエチレンテレフタレン (Polyethylene Terephthalate) は、通常 PET や PETE、PETP と略されます。3Dプリンターの材料として使われる高分子です。
PLA
ポリ乳酸 (Polylactic Acid) の略。生分解性の 熱可塑性樹脂 で、3Dプリンターの材料として使われています。多くの場合、材料として使いやすくするため、他の樹脂と混合されて販売されています。 融点は 150-160℃。材料の特性はメーカーの作り方次第で異なります。溶けたりプリントをしている間に、わずかに甘い香りを発するものとして紹介されることが多い材料です。
PLAによってプリントされたオブジェクトのことを、単に"PLA"と呼ぶこともしばしばあります。-> 私のMedelにはPLAを使っています。
PVA
ポリビニルアルコールは水溶性の物質で、フィラメントとしては3Dプリントオブジェクトのサポート材として用いられます。通常は、デュアルエクストルージョンに対応する3Dプリンターの片方のフィラメントに用いられます。PVAが水溶性である一方、ABSやPLAは水溶性ではありません。したがって、PVA と ABS/PLA の両方を用いてプリントされたオブジェクトは、水に浸しておくことでサポート材を溶かすことができます。PVAの融点は200-230℃であり、重合の度合いによって異なります。PVAフィラメントは、空気中の水分をとてもよく吸収してしまうため、必ず乾燥材と共に保管しなければなりません。また、PVAは熱分解と呼ばれる化学分解を起こす物質です。200℃ 以上の環境では非常に素早く分解されてしまうため、注意が必要です。分解が起こってしまうと、ノズルが詰まってしまい、エクストルージョンに不具合をもたらす可能性があります。PVAは完全に分解させることのできる物質であり、またその溶解の速度もかなり速い物質です。溶解速度を上げるには、浸している水を攪拌させると良いでしょう。水の温度を上げることでも溶解速度を向上させることができます。
PTFE
ポリテトラフルオロエチレン (Polytetrafluoroethylene) の略。テフロンとしても知られる。ツルツルした熱可塑性樹脂で、フィラメントとの摩擦抵抗を減らすため、エクストルーダーのバレルとしてしばしば用いられます。
RAMPS
RepRap Arduino Mega Pololu Shield の略。"公式" 電子部品で有名なもののうちの1つです。
RepRap
RepRapマシンとは、自身のほとんどの部品を自分自身でつくり出すことのできる高速プロトタイピングマシンのことです。RepRapプロジェクトは、デスクトップサイズのRepRapマシンをつくりだすことを目標としています。
- To reprap
- 動詞。RepRapマシンで何かを作ること。
- Reprappable
- 形容詞。RepRapマシンによって作ることができること。
About も参照。
RepStrap
RepStrapとは、自身はRepRapマシンのように自分自身の部品をプリントできるマシンではないものの、RepRapをつくり出すために使うことのできる3Dプリントマシンです。これらのプリンターは Mendel のプラスチック部品がより入手しやすくなるにつれ、あまり一般的ではなくなってきていますが、まだまだ人気があります。これらはキットの形態で売られていたり、どこかからか入手された部品によって構成されていることがしばしばあります。
What Tooling Do You Have (あなたはどのようなツールを持っていますか?) も参照。
RP
高速プロトタイピング (Rapid prototyping) の略。モデリングショップに、数日から数週間かけて製作を依頼するのに対して、"3Dプリンター" を使って、ほんの数時間でオブジェクトを作り出すことです。アディティブマニュファクチュアリング (Additive Manufacturing) としても知られています。
SLA
Stereo Lithography Apparatus の略。SLA は株式会社3Dシステムズの登録商標です。SL または ステレオリソグラフィー (Stereolithography) という単語がSLAの代わりによく使われます。
SLS
Selective Laser Sintering の略。SLS は株式会社3Dシステムズの登録商標です。LS または レーザー焼結 (Laser Sintering) という単語がSLSの代わりによく使われます。
Spectra
#超高分子量ポリエチレン を参照。
STL
Stereo Lithographic の略で、3Dオブジェクトを表す 推奨されたファイルフォーマット です。設計プログラム (例: AoI) で生成したSTLファイルは、3Dプリンターまたは3Dレンダリンググラフィックパッケージに読み込ませることができます。
STLに代わる可能性のあるファイルフォーマットは、A community specification for an improvement to STL files. (STLファイルへの改善を行うコミュニティ) にて議論が行われています。
Wade's エクストルーダー
数多く存在する、エクストルーダーのコールドエンドのデザインのうちの一つです。これはAdrian's ギアードエクストルーダー を基に設計されており、Nophead's Extruder Tweaks から多くのコンセプトを用いています。
カタカナ
エクストルード
ビルドプラットフォームに材料を押し出していく動作のこと。通常、"ホットエンド" と呼ばれる部品で 熱可塑性樹脂を加熱して液状化させ、小さなノズル穴へ押し込んで出力することを指します。
エクストルーダー
材料を送り、エクストルードする部品のグループのことを指します。熱可塑性樹脂を溶かし、エクストルードする ホットエンド と、スプールから熱可塑性樹脂を引き込みホットエンドへ送る コールドエンド の2つのアセンブリから構成されています。
エンドストップ
RepRapの全ての直交座標軸には、それぞれの座標の参照点である、基準点が必要となります。この基準点は、ホームポジションやエンドストップなどと呼ばれます。全てのプリントの開始時には、それぞれの軸は基準点へと戻り、参照点を決定する必要があります。また、このスイッチがあることよって、意図しない範囲へとヘッドが動き、機械にダメージを与えてしまうことを防ぐことができます。
オリゴマー
オリゴマーはモノマーが連なって構成された大きな分子で、枝の数に関わらず、それぞれ枝分かれして結合されており、ポリマーへと重合するきっかけとなる分子です。分かりやすく説明するのであれば、モノマーは水分子で、オリゴマーは雪の結晶のようなものであると言えます。市販の樹脂では、モノマーに対して、重合の配置を整えることができるオリゴマーを混合することで、望まれる性質を持たせるようにしています。
カプトンテープ
耐熱ポリイミド粘着テープです。エクストルーダーのバレルに、加熱部品を固定するのに使われます。また、ヒートベッドの表面に貼られるビルドシートとしても使われます。約269℃ の温度域に対応しています。
キャリッジ
エクストルーダーを支え、RepRapのX軸を移動するアセンブリのことを指します。しばしば X-キャリッジ と表されます。
コポリマー
コポリマー (共重合体, Copolymer) は、ポリマーの配合物の中に添加され、メインのポリマーにいくつかの特性を追加するために用いられる物質です。
全てのポリマーには、望まれる特性を持っている反面、必要とされない特性を持っています。良い例としてはスチレンが挙げられます。スチレンは透明で、成形される際の正確性がとても優れていますが、とても脆く、日光によって劣化するという特性を持っています。一部の市販のニスでは、これに対する手段として、ブタジエンを添加します。これにより、少し柔軟性が与えられる上、紫外線のプロテクターの役割を果たすことで、より丈夫な特性を持つようになります。フィラー との違いとしては、コポリマーは化学連鎖反応に関わり、主となるモノマーと化学的に結合するという点が挙げられます。
サポート材
オーバーハングやアーチ、ブリッジなどを可能にするために、支柱としてプリントされるオブジェクトをサポート材と呼びます。通常はプリントが終わった後に簡単に取り外しができるように工夫が行われています。デュアルエクストルージョンが可能なマシンであれば、メインのプリント物とは異なる材料 (例: PVA, HIPS) を用いることができます。
ステッピングモーター
数度刻みの回転を繰り返し進めていくことで回転するモーターのことです。Mendel や、より昔の Darwin、また RepStrap でもっとも使われているタイプのモーターです。
ナイロン
ナイロン または ポリアミド は、エクストルーダーベースのシステムや、レーザー焼結システムに用いられる工業規格の熱可塑性樹脂です。フィラメントや粉末のどちらの形態においても、ナイロンには異なる機械的性質を提供する、いくつかの種類が存在します。これには ナイロン-6, 6、ナイロン-6、ナイロン-6,9、ナイロン-6,10、ナイロン-6,12、ナイロン-11、ナイロン-12、ナイロン-4,6 などが挙げられます。
ニクロム
ニッケルとクロムの合金です。ニクロム線は、多くのエクストルーダーの加熱部品や、いくつかのヒートベッドのデザインに用いられています。同様の目的に、より単純で簡単な手段として、エナメル抵抗が用いられることがしばしばあります。
バイオポリマー
バイオポリマーにはいくつかの意味が持たされており、エンドユーザーによって分類されています。 バイオポリマーは再生可能な天然資源または石油由来の資源からつくられます。 バイオポリマーは天然モノマーから作られるポリマー (例: PLA, BioFila) や、天然資源から作られる通常のポリマー (例: 天然の油から生成されるポリアミド) を指すこともあります。
RepRapコミュニティでは、このように広義の意味での"バイオポリマー"が用いられ、直訳することで得られる "生体高分子" とは意味が異なる。
パラメトリック (Parametric)
全ての方向に調整可能な状態であることを表す形容詞です。パラメトリックモデルとは、ユーザーのニーズに合わせてサイズを変更できたり、変形させたりすることができるモデルのことを呼びます。
CADソフトウェアでの例をとってみましょう。あるパラメトリックな部品の一部分に 1cm の穴が開けられていたとします。この穴を選択し数クリックだけ操作することで、このモデルの穴は 5mm のものへと変更することができます。三角メッシュ (#STL 参照) のモデルに対してこのような変更を行うには、より難しい操作が要求されます。
便利なソフトウェアパッケージ のうちのいくつかのネイティブフォーマットでは、パラメトリックモデルを保存することができます。
ヒートベッド
出力されたオブジェクトの下面が、必要以上に早く冷やされてしまったり、それによって収縮してしまうことを防ぐために温められるビルドプラットフォームのことを指します。このような収縮は、RP部品において 反り (warping) や 内部ストレス の原因となります。これによる最も有名な結果としては、部品の角がビルドプラットフォームから剥がれて浮き上がってしまう状態が挙げられます。ヒートベッドは通常、より高品質なプリント結果をもたらします。通常、ヒートベッドはガラスやセラミック、アルミなどの金属によって構成されます。
ヒートチャンバー
ヒートチャンバー (Heated Build Chamber) によって、密閉された状態で加熱し続けることで、プリント中の反りや内部ストレスを防ぎます。
ビタミン
複製されていない部品のことを指します。
RepRap jargon では、RepRapを組み立てていく上で必要で、かつ現時点ではプリントすることのできない全ての部品のことを "ビタミン" としています。例としては、ボルトやモーター、ベッドなどです。
フィラー
フィラー (Filler) は固体の物質です。ポリマー (またはセメント) に混合されても、それ自体は化学的に影響しません。不活性を保ったまま、望まれる機械的な特性を化合物に追加します。密度の変更 (化合物を重くしたり、軽くしたり) から、強度の向上 (ファイバーなど)、耐摩耗性の向上や温度特性の改善 (砂など)、または単純に材料のコストを抑えるために化合物を薄めたり (talc) といった目的のために使われます。
フィラメント
2つの使われ方があります。
- 3Dプリンターの原材料として使われる、糸状のプラスチック材料。3mm (2.85mm) または 1.75mm のものが主流です。
- エクストルードされたプラスチック。(通常 1mm 径以下)
フォトポリマー
フォトポリマーは、紫外線や可視光線による光エネルギーに反応させて硬化させるシステムに用いられます。液体の材料は、感光されると架橋が起こされ、硬化します。フォトポリマーは DLP と SLA の両方で用いられます。
フロッグ
Frog (カエル) 潰れたカエル とも。ビルトプラットフォームが接続される部品のこと。フロッグはY軸のベアリングに直接取り付けられます。カエルを意味するフロッグという名前が付けられているのは、オリジナル Mendel の部品が "潰れたカエル" に見えたためです。(参考: [1])
全く異なる形状のものが使われることが多くなった現在、この単語はあまり使われなくなりました。
ベッド
オブジェクトが実際にプリントされる、3Dプリンターのビルドプレートのことを指しています。通常、アルミニウムやガラスが材料として用いられます。
ベルト
歯のついたギアベルトです。通常は伸びにくくするために、ファイバーによって補強がなされています。(例: GT2) プーリーと共に、モーターからマシンの他の部品へ力を伝達するのに使われます。
ホットエンド
エクストルーダーの機構のうち、ノズルなど、プラスチック (またはその他の材料) を溶かすために充分に加熱される部分のことを呼びます。ホットエンドの部品には ~240℃ の高温 (最近のオールメタルデザインではより高温) に耐える部品が用いられます。入手可能なノズルの開口部の直径は、約0.15mm から 1.0mm となっています。中でも、0.3mm-0.5mm のものは現在最も一般的なサイズです。
ポリカーボネート
ポリカーボネート (PC, Polycarbonate) は熱可塑性樹脂の1つで、強度が高く、耐衝撃性、耐熱性に優れている材料です。(防弾ガラスやCDの材料としても用いられています。) 正しい温度域であれば、エクストルードすることができます。冷間時でも、割れたり歪むことなく、曲げたり成形をしたりすることができます。また、可視光線に対してとても 'クリスタル' クリアな材料です。(紫外線に対しては不透明) ただし、エクストルードする際にクリアな状態を保つのは、実際にはあまり簡単ではありません。
モノマー
正しい状況下にて、それぞれの分子同士が結合して、ポリマーと呼ばれるより大きな分子を構成する分子のことです。他のモノマーに結合して2つ以上の結合ができるものでなければ、モノマーと呼ぶことはできません。
ラフト
反りを防ぐために使われるテクニックです。ラフトを有効化すると、オブジェクトはビルドプラットフォームに直接プリントされるのではなく、簡単に取り外すことのできる 'いかだ(Raft, ラフト)'の上に造形されていきます。ラフトはオブジェクトよりも大きめに出力されるため、ベッドへのより強い接着力が期待できます。ヒートベッドなど、加熱されたビルドプレートにはあまり使われることはありません。下面に小さな面積の面しか持たないモデルをプリントする際には、スライスする前に、モデルの下部にラフトを追加することで反りを抑えることができ、非常に便利です。また、ヒートベッドを使用している場合に起こる、最初の数レイヤーの小さな歪みに対しても、ラフトはとても有効に使うことができます。より精度が要求される部品などにはとても有効的でしょう。
その他
厚板 (Thick Sheet)
ビルトプラットフォームとして使われる、硬く、平らな 4-6mm 厚の板です。多くの材質の板が使われてきていますが、完全に平らであることが最も重要です。
硬化
モデルが最終的な形へと固まるプロセスのことを硬化と呼びます。
触媒
触媒は、化学反応の速度を上げる物質のことを指します。触媒は、その反応の間に消費されることはないものの、化学反応の速度を促進する物質です。反応の速度を変える (通常は加速させる) 物質です。
超高分子量ポリエチレン (UHMWPE)
いくつかのRepRapやRepStrapでは、歯のついたベルトの安価な代替部品として、釣り糸を使っています。 紡がれて製造された UHMWPE 繊維の釣り糸は、射出成型にて製造された単繊維の釣り糸よりも、伸びにくく、摩耗に強いという特性から、駆動部品のような用途には優れています。
Dyneema と Spectra は、このような製造方法で作られた超高分子量ポリエチレン繊維 (UHMWPE) の商標です。
粘度
粘度とは、流れにくさを決める、それぞれの液体がもっている特性のことです。粘度が高ければ高いほど、押し出すのに必要とされるエネルギーや圧力が大きくなり、材料を出力するのが難しくなります。また粘度が高いほど、出力されるフィラメントが垂れ下がりづらかったり、硬化までの変形量が小さくなります。
詳細な定義については、Wikipedia の 粘度 をご参照ください。