ABS/ja

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はじめに

アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン (ABS) は、広く使われている 熱可塑性樹脂(thermoplastic)であり、軽量かつ射出成形(injection mold)及び押出し成形( extruded)の両方が可能です。機械的特性はHDPEより優れ、PLAより脆さが小さいものの、エクストルーダやX-carrigeにファンを使わない設定をするなど、より高い温度を扱うための配慮が必要となります。

  • ABSは購入が容易で、低い摩擦係数から、押出しに必要な力がPLAより少なくて済むという良い点があります。したがって、PLAと比較して、より小さな部材を押し出す際によい特性を持つことになります。逆に、ABSの欠点は押出すためにはより高い温度が必要ということです。ABSのガラス転移温度(ガラス状態からゴム状態に遷移する温度)は105°C以上です。ABSはアモルファスであるため真の意味での融点は存在しませんが、標準的なプリントでは230°Cが適当といわれています。

臭気

ABSは押出し中に、弱い、気にならない程度の臭気を発生します。ただし、Rutkowski氏とLevin氏は「この臭気は、通常問題にはなりませんが、化学物質過敏症の人(やペットとしての鳥)にとっては呼吸困難を引き起こす危険があります。プリンタは、換気の行き届いた場所に設置し、臭気を吸い込むことのないよう配慮すべきです」と、文献「Fire and Materials. Vol. 10, pp. 93-105 (1986) 」[1] を引いて、ABSを燃焼させた際に生成される可能性のある物質について述べています。

温度設定

200-250°C。実際に使う素材によって最適な値を探してください。

Makergeatの0.5mmホットエンドでの温度設定例は以下の通り:

Ultimachine Red ABS: 215°C

Ultimachine Natural ABS: 230°C

押出し幅

押出し幅は、顔料に影響を受けるといういくつかの証拠が伝えられています。もし頻繁にプラスチックを取り替えるなら、ソフトウェアの使用前に、それぞれがどの程度の押出し設定が適当か、測定しておくのはよい考えです。

顔料の種類は、理想的なノズル径の大きさにも影響を及ぼすことがあります。

注意:私のABSフィラメントはとても柔らかいので、Dramel工具セットを使って歯付きボルト(hobbed bolt)の溝を切るのは簡単でした。ボルトは3mmのタップで切ったものがよい結果を得られるようでした(少なくともWadesエクストルーダでは) --DGM3333 21 Aug 2012

積層面とその変形

ABSは大きな部材をプリントしようとするとき、(冷却に伴う収縮によって下面ほど縮むことにより)積層面の両端がベッドからみて上方向に強烈な曲がり(warp)を起こす傾向があるのがよくない点です(ベッドから部材が両端を起点に徐々にはがれてしまいます)。これを改善するには、ヒーティドベッド(heated build platform)が有効です。これを使うと、押出しに必要な力が少なくて済み、プリントが容易になって、PLAを使うのと同程度のよい結果が得られます。

ABSはベッドが低温ではアクリルにくっつき、高温ではPETやカプトンにくっつきます。また、ヘアスプレーを均一に塗布したガラスにくっつくという報告もあります。

加熱しないでABSを使うには、プリント前に、プリント面に貼っておくマスキングテープの上に、瞬間接着剤(シアノアクリレート)を薄く塗布しておくとよいようです。

ABSをアセトンで溶解した液をプリント面にスプレーしておくという、薄い"ABS潤滑面"を作成する方法も、部分的な曲りを防止したり非常に均一な表面を簡単に得る方法として使えます。

加熱する場合、印刷後の部材が十分冷却されるまで取り外そうとしてはいけません。

入手方法

Printing Material Suppliers参照。 もしくは、フォーラムをチェックすれば、どこで安価な素材が販売されている書かれているかもしれません。

ABSフィラメントはだいたい1ポンド(約450g)で20米ドルです。安価なほど偽物――例えばABSとHIPS(安価な素材)の混ぜ物で、ABSの性質を満たさない可能性が強く疑われます。

参考文献